Nara de Rock'n'Roll 3rd

京都の大学生の独り言……

厭世居士名歌七選

 

 

   君の街あたりを眺めて待つ夕べ昨日仕掛けた時限爆弾

 

 

 

   鞄より見つけし土産図書館にオレンジ味の海が広がる

 

 

 

   手を握り四条に連れて往きたれば瞳ネオンの宝石になる

 

 

 

   息詰まる本棚の色なめらかに増えていくのがよかったりする

 

 

 

   曲終わり雨の強さに驚いたあの日未来は僕らの手の中

 

 

 

   16の太宰片手に人生を悲観する吾を笑う姉哉

 

 

 

   松山の端辺の宿のじいさんよ勘弁してくれ犬が腰振る

 

 

 

厭世居士   とうとう神経が参ってしまった夜  閉館間際の図書館にて