「そうかぁ、お前も来月には社会人か。すげえな。まあ、なんていうか、頑張って。俺、半分就活諦めたようなもんだったからさ、ちゃんと社会に出て自立して働こうとするのマジですごいと思うよ。大人だな」 「ううん、全然。まだまだ子ども。ホントに社会人と…
おれの物心は孤独と空腹と同時に始まった。気づいた時にはすでに肉球に張り付くほど熱く乾燥した大地を一人で歩いていた。漁師の家から出るゴミを漁って飢えをしのぎ、時折逆上した人間にはさみで尻尾を切られそうになっても、おれはただひたすら歩き続けた…
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