Nara de Rock'n'Roll 3rd

京都の大学生の独り言……

情報収集と視野の広げ方

学問の地平というのは日夜刷新され続けるものですが、最新の動向を常に追い続けるのにはなかなか苦労します。

特に日本の文系の学問は今なおデジタル化が遅々として進んでいない分野の典型と言えるでしょう。基本的な学術雑誌のほとんどは紙媒体のみの発行ですから、最新号を読むためにはその都度図書室に行ってペラペラとページをめくってやる必要があります。それではあまりに面倒というかたぶんやらなくなるので国立国会図書館RSS配信サービスを利用することにしました。

note.com

↑のサイトを参考にinoreaderに導入してみました。これで一応最新号の目次は見れるはずです。ただ、自分の設定ではRSSが自動で配信されているのか不安なところもあるので、1月ほど様子を見てみます。

これでとりあえずは最新の動向(少なくとも何がテーマになっているのか)はわかるようにはなりましたが、これとは別に最新の発掘成果を簡単に知る方法はないものかと考えています。研究室の先輩はTwitterを利用してるといってますが、どうなんでしょう。各自治体とか教育委員会とかでなにか発信しているのかしら。このあたりは今後の宿題にしておきます。まあ、学部生なので最新事情に疎くてもさほど問題はないでしょう。

さて、自分はこの10日間くらいを卒論のテーマ探しに費やすつもりですが、ただいたずらに本を読んでいても自分の中に問題意識がないと大抵の情報は右から左へと抜けていきますから、ある程度の問題意識というか今ある関心というか指針というか、そのあたりをこの機に整理しておこうと思います。ブレスト的な殴り書きなので完全に自分用です。

・出雲と吉備の交流→自分はヤマトと吉備、ヤマトと出雲の関係よりもこっちの方が気になります。古墳は扱いきれないとして、このテーマを考古資料で考えるとなると特殊壺か特殊器台でしょうか。というかこの二つはセットで研究されるものなのでしょうか。円筒埴輪を扱っている先輩が身近にいるので特殊器台にはあまり手を出したくないんですよね。まあ一応別物だしナシではないのかな。実際特殊器台・壺はヤマト方向よりも出雲方向への動きが指摘されているので、その辺を追ってみるのも良さそう。あとは石棺他副葬品でも考えてみようかなと思います。副葬品の品目くらいは調べてみます。

・分銅形土製品→これの吉備と出雲のみにスポットライトを当てるというのはどうなのだろうか。資料全点は扱いきれるか不安だし。まあ10日たって決まらなければ必然的にこれになるか。ただ実際、用途論に触れないのなら呪術用品にこれと行って面白みがあるのかわからないですね。この辺は基本的に各集落ごとの生産だから、大局的な動向を追うというのも難しそう。

・時代→近世以降は昨日言った理由で厳しいですし、旧石器・縄文・中世は興味が無いので除外。となると弥生か古墳か有史古代になります。奈良とかバリバリ興味はあるんですが、文献を利用する手間もありますし、なにせ自分は木簡にあまり興味を持てなかったんですよね……。有史以降の出雲吉備を見てみるのも面白そうではある。弥生はどうなんでしょう。銅剣とかですかね……金属器はあまり視野に入れてなかったんですが悪くないかもですね。

というか考えてみると、吉備と出雲にめっちゃ拘ってますね、オレ。これを書くまであまり意識してませんでした。ヤマト以外の勢力ってのは魅力的なんですよね。というわけで、吉備出雲の歴史を奈良時代くらいまでまとめてみる1日でも作ってみようかなと思います。